ベランダの防水を放置するとシロアリを呼びます|FRP防水の劣化と雨漏りの連鎖

ベランダの防水を放置するとシロアリを呼びます|FRP防水の劣化と雨漏りの連鎖

※2026年8月公開:ベランダ・バルコニーのFRP防水の劣化が、なぜシロアリの発生につながるのか。防水とシロアリ駆除の両方を手がける立場から解説します。

ベランダやバルコニーの防水が傷んでいるのは分かっていても、雨漏りしていなければ後回しにされる方がほとんどではないでしょうか。

結論からお伝えします。ベランダの防水を放置すると、雨漏りだけでは終わりません。下地が腐り、そこにシロアリが呼び込まれます。

私たちはシロアリ駆除と雨漏り防水工事の両方を手がけています。だからこそ申し上げられることがあります。京都で多いヤマトシロアリの被害は、本来は地面から1メートル程度までに限られます。ところが雨漏りが起きると、その制約が外れます。床下から入るシロアリと、雨漏りをきっかけに上部で広がるシロアリは、被害の大きさも修理の難しさもまったく違います。

この記事では、FRP防水がなぜ劣化するのか、それがどうシロアリにつながるのか、そして何をすれば防げるのかを、30年の現場経験からお伝えします。

FRP防水の厚さは、わずか3mm程度です

FRP防水断面

まず、ご自宅のベランダの防水層がどれくらいの厚さかご存じでしょうか。

FRP防水の厚さは、3mm程度です。想像されていたより薄いのではないでしょうか。

この3mmが、ベランダに降るすべての雨を受け止めています。そして構造はこうなっています。

  • トップコート(表面の保護層)
  • FRP樹脂層+ガラスマット(防水の本体)
  • 下地(合板などの木部)

大切なのは、トップコートは防水層そのものではないという点です。トップコートは、その下の樹脂層を紫外線から守るための「日焼け止め」のような役割を担っています。

紫外線がすべての始まりです

紫外線 バルコニー

FRP防水が劣化する最大の原因は、紫外線です。

年月とともにトップコートが摩耗し、劣化していきます。表面が白く粉をふくチョーキング、細かなひび割れ。こうした症状が出はじめます。

問題はここからです。トップコートが失われると、その下の樹脂層が直接紫外線を浴びることになります。そして樹脂層は、紫外線に当たるとすぐに劣化し、破損します。

日焼け止めを塗らずに真夏の炎天下にいるようなものです。守るものがなくなった防水層は、急速に傷んでいきます。

屋根のないベランダは、劣化がさらに早く進みます

ご自宅のベランダの上に、屋根や庇はありますか。

屋根のないベランダは、紫外線を直接受け続けます。同じ年数が経っていても、屋根のあるベランダとは傷み方がまったく違います。一般には10年程度が塗り替えの目安とされますが、屋根がない場合はそれより早く劣化が進むと考えておいてください。

小さなひび割れが、大きな被害になります

防水層は3mmしかありません。ですから、わずかなクラック(ひび割れ)でも水は入ります

そして一度入った水は、次の連鎖を起こします。

  1. 下地の合板が腐朽する — 水を含んだ木材は腐りはじめます
  2. 躯体に水が回る — 下地だけでは止まらず、柱や梁といった構造体にまで及びます
  3. 結露が発生する — 湿気がこもり、別の場所にも腐れやカビが広がります
  4. シロアリが発生する — ここが最も深刻です

雨漏りとして室内の天井にシミが出た時点では、すでに下地はかなり傷んでいます。目に見える症状は、最後に現れるのです。

防水の劣化から始まる連鎖
1. 紫外線でトップコートが劣化
表面が白く粉をふく、細かなひび割れが出る
2. 樹脂層が直接紫外線を浴びる
守るものがなくなり、急速に劣化・破損する
3. 小さなクラックから水が入る
防水層は3mm程度。わずかなひび割れでも浸水する
4. 下地・構造体が腐朽、結露とカビ
合板が腐り、柱や梁にまで水が回る
5. シロアリが発生する
関西で多いヤマトシロアリは本来1mまで。上から水分が供給されると、その制約が外れて上部まで広がる

室内の天井にシミが出た時点では、すでに下地はかなり傷んでいます。目に見える症状は最後に現れます。

※イエシロアリは自力で水を運べるため、雨漏りがなくても上部を加害します。

リビングの上にベランダがある場合は、とくに注意してください

間取りによって、被害の大きさは変わります。

リビングや居室の上にバルコニーがある構造、いわゆる陸屋根の防水は、被害が甚大になりやすいです。水が入れば、その下は生活空間です。天井、壁の中、そして構造体へと水が回ります。

外部の物置の上とは、意味がまったく違います。ご自宅がこの構造であれば、防水の管理は優先度を上げて考えていただきたいところです。

サッシまわりのシールも要注意です

防水層だけを見ていても足りません。

ベランダに面したサッシまわりのシール(コーキング)も、切れると雨漏りの入り口になります。 シールはゴム状の材料ですから、紫外線と経年で硬化し、痩せ、やがて切れます。

防水の点検をされるときは、床面だけでなく、サッシの周囲、立ち上がりの部分、笠木(手すり壁の上部)まで見てください。

そして、シロアリのリスクが跳ね上がります

ここからが、シロアリ駆除も行っている私たちからお伝えしたいことです。

水漏れが起きている住宅では、シロアリの発生リスクが通常の何倍にも高まります。

理由は、シロアリの性質にあります。ただしこれはシロアリの種類によって事情が違いますので、そこから説明させてください。

ヤマトシロアリの場合

京都をはじめとする関西で発生するシロアリの大半は、ヤマトシロアリです。

ヤマトシロアリは活動に水分を必要としますが、自力で水を運ぶ能力がイエシロアリほど高くありません。土から運び上げられる水分の高さは、およそ1メートルまでと言われています。だから通常、被害は地面から1メートル以内に集中します。

ところが、雨漏りや結露で上から水分が供給されていると、話が変わります。自分で水を運ぶ必要がなくなるため、本来なら届かないはずの上部まで被害が拡大します

つまり、雨漏りは、ヤマトシロアリの行動範囲の制約を取り払ってしまうのです。ベランダの下、その周辺の柱や梁が、シロアリにとって好条件の場所に変わります。実際に、雨水の浸入があった住宅で2階まで被害が及んだ例も報告されています。

ここが、この記事で最もお伝えしたい点です。京都で「1メートルまでだから大丈夫」と考えられるのは、雨漏りがない前提の話です。 雨漏りが起きた住宅では、その前提が崩れます。

イエシロアリの場合

一方、イエシロアリは自力で水を運ぶ能力を持っています。雨漏りがなくても、地中や水場から水分を運んで蟻道を伸ばし、建物の上部まで到達することができます。

そのぶん被害の範囲が広く、コロニーの規模も大きくなります。関西でも温暖な沿岸部などで見られます。

つまり、イエシロアリは雨漏りがなくても上部を加害できる。ヤマトシロアリは雨漏りがあると上部まで加害できるようになる。 どちらにしても、水は住まいにとって大きなリスクだということです。

上部の被害は、修理が難しく高額になります

さらに厄介なことがあります。

梁のように水を吸い込みやすい部材、そして辺材を使った木材は、被害が大きくなりやすい性質があります。辺材は樹の外側に近い部分で、心材に比べて水分を含みやすいためです。

そして被害を受けたときの影響が違います。床下の土台であれば部分的な交換や補強で対応できることが多いのですが、梁や小屋組といった上部の構造材は、他の部材と複雑に組み合わさっているため、直すには大がかりな工事が必要になります。

つまり、ベランダの防水を放置した結果として起きるシロアリ被害は、発見しにくく、直しにくく、費用も高くつくのです。

10年を目安に、トップコートを塗り替えてください

ここまでお読みいただければ、対策はもうお分かりかと思います。

樹脂層が紫外線に当たる前に、トップコートを塗り替える。 これだけです。

目安は10年程度です。屋根のないベランダであれば、それより早めにご検討ください。

私たちがお勧めしているのは、ガラスクロス1層を伏せ込んだうえで、トップコートを塗り替える方法です。トップコートだけを塗り重ねるより防水層の強度が増し、次のクラックが入りにくくなります。

大切なのは、まだ雨漏りしていないうちに手を打つことです。

  • 雨漏りする前の塗り替え → 表面のメンテナンスで済みます
  • 雨漏りした後の工事 → 下地の張り替え、場合によっては構造材の補修、そしてシロアリの調査と駆除が加わります

先手と後手で、費用も工期もまったく変わります。

ご自身でできるチェック

次の症状があれば、点検をご検討ください。

  • 表面を手でこすると、白い粉がつく(チョーキング)
  • 表面に細かなひび割れがある
  • トップコートが剥がれている、めくれている箇所がある
  • 排水口(ドレン)まわりに水がたまる、流れが悪い
  • サッシまわりのシールが切れている、硬くなっている
  • ベランダの下の部屋の天井に、シミや変色がある
  • 防水工事から10年以上経っている

とくに最後の1つ。前回の施工から10年以上経っているなら、症状がなくても一度見ておく価値があります。

私たちにご相談いただく意味

雨漏りの修理会社と、シロアリ駆除の会社。多くの場合、この2つは別々です。

私たちヤマト産業は、その両方を自社で行っています。

ですから、防水の点検にうかがったときに「この状態だとシロアリのリスクが高い」と判断できます。逆に、シロアリの調査で被害を見つけたときに「原因は床下ではなく、上からの水ではないか」と疑うことができます。

水の問題を放置したままシロアリだけを駆除しても、根本的な解決にはなりません。原因を断たなければ、また同じことが起こります。

京都府宇治市を拠点に関西5府県で30年、シロアリ・雨漏り防水の両方で累計10万件超の施工実績を重ねてまいりました。点検から提案、施工まで、すべて自社のスタッフが対応します。

まとめ

ベランダのFRP防水は厚さ3mm程度しかなく、トップコートが劣化すると、その下の樹脂層は紫外線ですぐに傷みます。小さなひび割れからでも水は入り、下地の腐朽、結露、カビ、そしてシロアリの発生へとつながります。

とくに京都をはじめとする関西で多いヤマトシロアリは、本来1メートル程度までしか被害が及びません。ところが雨漏りで上から水分が供給されると、その制約が外れて上部まで被害が拡大します。上部の構造材が被害を受けると、修理は難しく高額になります。

10年を目安としたトップコートの塗り替えが、この連鎖を止める最も確実で、最も安い方法です。

ご自身のお家のベランダがどんな状態か、上に立っているだけでは分かりにくいものです。

まずは無料の点検から、お気軽にご相談ください。防水とシロアリ、両方の視点で確認いたします。

シロアリ・雨漏り・地盤調査・断熱・住宅診断のお悩みは、関西エリア(京都・大阪・奈良・兵庫・和歌山)であれば、ヤマト産業にお任せください。

お見積り・ご相談は無料です。

フリーダイヤル:0120-641-844(通話料無料/8:00 – 17:00、日祝休)

公式サイト:https://yamato-sangyo-kyoto.com/

シロアリ駆除なら任せろ!

シロアリ駆除サービスの詳細はこちら / FRP再防水工事の施工手順を見る

中岡 亘由

この記事を監修した人

ヤマト産業取締役。シロアリ業界歴約30年。”コワモテ”だが、部下からは優しいと定評があります(笑)シロアリ駆除、防除、雨漏り防水のコトなら何でも聞いてください!

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京都のシロアリ駆除・雨漏り防水工事専門業者ヤマト産業。寺社仏閣や大手会社の請負歴30年、1000件以上の実績。表面波による地盤調査では取り扱い件数No.1の実績があります。シロアリ駆除・雨漏り防水のほか、地盤調査、害虫・害獣駆除、断熱工事、その他リフォームもお任せ!京都・大阪・奈良エリア対応可。