台風・大雨のあと、シロアリのリスクが上がります|被害は数か月後に静かに始まる

台風・大雨のあと、シロアリのリスクが上がります|被害は数か月後に静かに始まる

台風が過ぎて、晴れ間が戻ってくると、住まいの心配はいったん終わったように感じます。雨漏りしなかったし、目に見える被害もなかった。よかった——。

シロアリ駆除と防水工事の両方をやってきた立場から、1つだけお伝えしておきたいことがあります。

シロアリの被害は、台風の「その日」ではなく、数か月後に静かに始まります。

台風のときに入り込んだ雨水が、壁の中や床下の木材を湿らせる。そして湿った木材は、京都をはじめ関西で被害の大半を占めるヤマトシロアリにとって、絶好の環境です。台風は通り過ぎても、シロアリにとっての「ごちそうの仕込み」は済んでいる——そういうことが、実際の現場で起きています。

雨漏りが原因で、2階のサッシまわりまで上がってきたシロアリ被害(実際の現場)。本来ヤマトシロアリの被害は地面から1メートル程度までに集中します。

この記事では、台風とシロアリの時間差の関係、台風のあとに羽アリが大量発生する理由、床下が浸水したときの注意点をお伝えします。

シロアリが好むのは「濡れたことのある木材」です

まず、ヤマトシロアリの性質からお話しします。

ヤマトシロアリは、乾いた丈夫な木材をいきなりかじるわけではありません。好んで食べるのは、湿った木材、そして一度濡れて柔らかくなった木材です。活動には水分が欠かせないため、湿気の多い場所を探しながら、蟻道(トンネル)を伸ばしていきます。

つまり、シロアリ被害の多くは「シロアリが来たから」ではなく、「木材が湿ったから」始まります。順番が逆なのです。

では、台風は家の木材をどう湿らせるのでしょうか。これまでの記事でお伝えしてきた通り、入り口はいくつもあります。

  • 吹き上げの風雨 — 笠木や換気扇フード、手すりの根元から壁の中へ
  • ベランダのドレン詰まり — あふれた水がサッシから室内・床下へ
  • 防水の劣化部 — ひび割れから下地の合板へ
  • 床下浸水 — 大雨で床下に水が入る

吹き上げとドレン詰まりの仕組みは、それぞれこちらの記事で詳しく解説しています。

ここで大切なのは、「雨染みが出なかった=濡れていない」ではないということです。壁の中や床下の木材は、少量の水でも乾きにくく、表からは見えません。台風のたびに少しずつ濡れては乾きを繰り返した木材が、シロアリを呼び込む下地になっていきます。

雨漏りのあとの壁の中(解体時の実例)。表からは何も見えないまま、木材が黒ずみ、傷んでいきます。

なぜ「数か月後」なのか

台風の直後にシロアリが襲来するわけではありません。時間差があります。

雨水で湿った木材には、まず腐朽菌(木を腐らせる菌)が働きはじめます。木材が柔らかくなり、独特のにおいが出ます。シロアリはこうした木材を好み、土の中から蟻道を伸ばして、静かにたどり着きます。

この間、住んでいる方には何の変化も見えません。台風の記憶が薄れたころに、床下や壁の中で食害が始まっている——これが、私たちが現場で何度も見てきた時間差です。

秋の台風で濡れた木材に、翌年の春、羽アリが飛んで初めて気づく。そんなケースも珍しくありません。

基礎を上るシロアリの蟻道(実際の床下)。シロアリはこのトンネルを通って、湿った木材へ静かにたどり着きます。

台風のあと、羽アリが大量発生するのはなぜ?

「台風のあとに羽アリが大量に出た。シロアリでしょうか」というご相談も、この時期に増えます。

まず、落ち着いて確認してください。ヤマトシロアリの羽アリが飛ぶのは4〜5月、イエシロアリは6月ごろです。秋に家のまわりで見かける羽アリは、クロアリの羽アリであることがほとんどです。クロアリの羽アリは夏から秋にも飛び、台風のあとの湿度が高く蒸し暑い日に、一斉に飛び立つことがあります。

クロアリなら、家を食べる心配はありません。ただし、注意していただきたいケースが2つあります。

  • 室内で羽アリや、羽だけが大量に落ちている — 発生源が家の中にある可能性があります
  • 胴にくびれがなく、4枚の羽がほぼ同じ大きさ — シロアリの羽アリの特徴です

見分け方はこちらの記事で写真つきで解説しています。判断に迷ったら、殺虫剤を撒く前に、写真を撮って私たちにお送りください。

床下が浸水したら、乾かすことを最優先に

大雨で床下に水が入ってしまった場合は、特に注意が必要です。

床下に入った水は、自然にはなかなか乾きません。基礎に囲まれた床下は風が通りにくく、湿気がこもったままの床下は、木材の腐朽とシロアリ、カビの三重のリスクを抱えます。

床下浸水のあとにやるべきことは、順番が大切です。

  1. 水を抜く・泥を取り除く — 残った泥は湿気を持ち続けます
  2. 乾かす — 送風機などで強制的に乾燥させます。消毒よりもまず乾燥です
  3. 点検する — 断熱材が水を吸っていないか、木材の含水状態、基礎の状態を確認します

床下の状態はご自身では確認しにくい場所です。浸水したかどうか分からない場合も含めて、大雨のあとは一度点検を受けておくことをおすすめします。

台風のあとのチェックリスト

台風・大雨が過ぎたら、次の項目を確認してみてください。

  • 天井や壁に、新しいシミ・変色が出ていないか
  • 室内やベランダに、羽アリや羽だけが大量に落ちていないか
  • 押し入れや部屋が、カビくさくなっていないか
  • 床を歩いたとき、以前よりフカフカする場所がないか
  • 基礎や外壁の際に、土のトンネル(蟻道)ができていないか
  • 床下収納を開けて、水のにおい・湿気を感じないか

1つでも当てはまったら、点検のタイミングです。逆に何もなくても、吹き上げを受けやすい立地のお住まい(T字路の突き当たり・開けた場所)や、床下浸水の経験があるお住まいは、台風シーズンの終わりに一度診ておくと安心です

チェックの様子をイラストにまとめました。上段は台風の「前」の備え、下段は台風の「あと」に確認したい症状です。

上段:台風前の備え(笠木・手すり・換気扇フードなど)/下段:台風後に確認したい症状(天井のシミ・羽アリ・蟻道・床下の湿気など)

台風後は「防水」と「シロアリ」をセットで診てください

ここまでお読みいただいた方には、もう理由が伝わっているかと思います。

台風の被害は、水の被害です。そして水の被害は、時間差でシロアリの被害に変わります。入り口(防水)だけ直しても、すでに湿った木材が残っていればシロアリのリスクは残り、シロアリだけ駆除しても、水の入り口が開いたままなら同じことが繰り返されます。

私たちヤマト産業は、防水工事とシロアリ防除の両方を自社で行っています。だから台風のあとの点検では、水の入り口と、濡れた木材と、シロアリの兆候を、1回でまとめて確認できます。京都府宇治市を拠点に関西5府県で30年、この「水とシロアリの連鎖」を現場で見続けてきました。

床下点検は無料で、時間は45分ほどです。

シロアリ・雨漏り・地盤調査・断熱・住宅診断のお悩みは、関西エリア(京都・大阪・奈良・兵庫・和歌山)であれば、ヤマト産業にお任せください。

お見積り・ご相談は無料です。

フリーダイヤル:0120-641-844(通話料無料/8:00 – 17:00、日祝休)

公式サイト:https://yamato-sangyo-kyoto.com/

中岡 亘由

この記事を監修した人

ヤマト産業取締役。シロアリ業界歴約30年。”コワモテ”だが、部下からは優しいと定評があります(笑)シロアリ駆除、防除、雨漏り防水のコトなら何でも聞いてください!

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京都のシロアリ駆除・雨漏り防水工事専門業者ヤマト産業。寺社仏閣や大手会社の請負歴30年、1000件以上の実績。表面波による地盤調査では取り扱い件数No.1の実績があります。シロアリ駆除・雨漏り防水のほか、地盤調査、害虫・害獣駆除、断熱工事、その他リフォームもお任せ!京都・大阪・奈良エリア対応可。