シロアリの活動時期はいつ?羽アリが発生する原因は?

シロアリの活動時期はいつ?羽アリが発生する原因は?

シロアリに関する相談や調査依頼が最も多い時期といえば春であり、そこから夏にかけて少しずつピークアウトします。

なぜなら、シロアリのなかでも大量の羽アリが一斉に飛び立つ「群飛」が行われ、多くの人の目にふれる時期であるためです。

しかし、シロアリの活動時期は春だけではありません。

また、羽アリが一定の時期に大量発生するのも原因があります。

そこで今回は、シロアリの活動時期はいつなのか、そして羽アリが大量発生する原因とはどのようなことなのか、徹底解説いたします。

シロアリの活動時期はいつ?

シロアリの活動時期は、羽アリが群飛する春だけではなく1年中です。

シロアリは、土の中に女王アリを中心とする数万から数百万匹にも及ぶ個体数を有するコロニーを形成し、集団で活動しています。

土の中で生活をしていることから人の目にふれる機会がほとんどなく、活動していても多くの人はそのことに気付きません。

シロアリは冬眠しない

多くの昆虫が冬になると冬眠することに対し、シロアリは年間を通して活動を続けます。

北海道の一部地域では生息していないことから、寒さが厳しくなるほど活動を弱める傾向は見られるものの、冬だからといって休止するわけではありません。

つまり、侵入を許し、食害を受けている建物であれば、冬の間もその状況は継続し、被害は拡大する可能性があるということです。

とくに近年では、住宅性能も急激に高まっており、床下でも適度な温度を得られるケースが多く見られます。

そのため、シロアリにとっても、活動しやすい環境となることも少なくないのです。

シロアリは1年中個体を増やす

シロアリのコロニーは、女王アリを中心として形成されます。

そして、女王アリの重要な役割といえば産卵になりますが、シロアリの女王アリは年間を通じて休むことなく大量の卵を産み続けます。

女王アリが産む卵の量とは以下の通りです。

・ヤマトシロアリ 25個程度/1日:9,000個程度/1年 ・イエシロアリ 300個程度/1日:100,000個程度/1年

以上のように、シロアリは、年間を通じて個体を増やせる圧倒的な繁殖力があり、羽アリを警戒するだけでは十分とはいえないのです。

羽アリが発生する原因とは?

シロアリは、コロニーを形成して集団で生活していますが、その一部が羽アリとなり、一定の時期に地上へ一斉に飛び立ちます。

なぜ、羽アリが一斉に飛び立つのかというと、コロニー内の個体数が増えすぎることで、バランスを保つためといわれています。

そして、地上へ飛び立った羽アリは、オスとメスでカップルになると、別の地で王と女王になって新たなコロニーをつくり始めるのです。

シロアリの組織について

シロアリは、ひとつのコロニー内でいくつかの階級に分かれており、それぞれの役割を忠実に実行しています。

階級の内訳は以下の通りです。

  • 女王・王
  • 副女王・副王
  • ニンフ
  • 兵アリ
  • 職アリ

これら階級のうち、最も個体数が多いのは「職アリ」で、全体の90~95%の割合を占めるといわれています。

なお、木材を食い荒らしているのは、この「職アリ」の仕業です。

「職アリ」は、採餌した木材を消化して女王やその他仲間に分け与えたり、蟻道をつくったりなど、あらゆる役割を担っています。

「兵アリ」は、全体の2~5%を占めており、外敵が現れた場合にコロニーを防衛する役割を担います。

そして、コロニーが一定程度大きくなると「ニンフ」という階級が登場するようになりますが、この「ニンフ」が将来羽アリとなる階級です。

「ニンフ」は、初期段階では「職アリ」として活動し、成長して最後の脱皮を行ったときに羽アリとなります。

羽アリは、一定の期間に群飛した後に羽を落とし、「女王」と「王」になって新たなコロニーを形成していくわけです。

羽アリが発生する時期は種類によって異なる

羽アリは、おもに春から夏にかけで発生しますが、種類によって時期が少し異なります。

日本国内のシロアリによる家屋の被害は、そのほとんどが「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」となっており、また近年では外来種の「アメリカカンザイシロアリ」も増加傾向にあります。

これら3つの種類の羽アリが群飛する時期は以下の通りです。

  • ヤマトシロアリ:4~5月頃
  • イエシロアリ:6~7月頃
  • アメリカカンザイシロアリ:5~9月頃

以上の時期に羽アリを自宅周辺で見つけた場合は、家屋はすでに食害を受けている可能性があります。

できるだけ早めに専門業者へ調査を依頼する必要があるでしょう。

なお、シロアリを見つけた場合の適切な対処法については、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

シロアリは、春から夏の一定期間に限り羽アリとして現れます。

しかし、女王アリをはじめ、職アリなどその他の仲間は、休むことなく1年中活動を続けます。

また、羽アリが大量に現れたとしても、ひとつのコロニーのなかでわずか1%程度にすぎません。

シロアリを見つけた場合は、まずは専門業者へ床下の調査を依頼することをお勧めいたします。

ヤマト産業では、床下の無料調査を実施しています。

シロアリを見つけた方や駆除を検討している方は、お気軽にご相談ください。

中岡 亘由

この記事を監修した人

ヤマト産業取締役。シロアリ業界歴約30年。”コワモテ”だが、部下からは優しいと定評があります(笑)シロアリ駆除、防除、雨漏り防水のコトなら何でも聞いてください!

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京都のシロアリ駆除・雨漏り防水工事専門業者ヤマト産業。寺社仏閣や大手会社の請負歴30年、1000件以上の実績。表面波による地盤調査では取り扱い件数No.1の実績があります。シロアリ駆除・雨漏り防水のほか、地盤調査、害虫・害獣駆除、断熱工事、その他リフォームもお任せ!京都・大阪・奈良エリア対応可。