シロアリはどこに巣をつくる?見つけることはできる?

シロアリはどこに巣をつくる?見つけることはできる?

シロアリは、女王を中心とする多くの個体で巣をつくり、それぞれの役割を分担しながら行動しています。

しかし、シロアリがわたしたちの目の前に現れることはきわめて少ないため、身近にいたとしても、その存在に気付くことは多くありません。

では、シロアリの巣はいったいどこにつくられるのでしょうか?

実は、シロアリの巣は、種類によってつくる場所や特徴が異なります。

そこで今回は、シロアリの巣はどこにつくるのか、また見つけることはできるのかなど徹底解説いたします。

シロアリはどこに巣をつくる?

日本国内で発生するシロアリの被害は、おもに以下の2種類となっています。

  • ヤマトシロアリ
  • イエシロアリ

これらは、いずれも巣をつくって集団で行動をしていますが、つくる場所や特徴などが大きく異なります。

2種類のシロアリの巣について、その特徴を以下に解説いたします。

ヤマトシロアリの巣の特徴

ヤマトシロアリは、北海道の一部を除く全国に分布しており、日本国内で最も被害件数が多いのがこの種類です。

ちなみに京都府では、ヤマトシロアリは分布していますが、一方で、イエシロアリの生息は確認されていません。

ヤマトシロアリの巣は、基本的に湿った朽木や土壌など、生育に適した環境にある場所へつくります。

また、その他の大きな特徴として、加害した場所をそのまま巣として利用するといったことが挙げられます。

つまり、建物内へ侵入して木材を食害した場合、その木材の内部に巣をつくって活動を継続するということです。

とくに、湿度が高く、光や風が当たらない場所を好むため、風呂場のような水回りや玄関周辺などは注意が必要となります。

さらに、環境が悪くなったらエサを求めて巣ごと別の場所へ移動するフットワークの軽さも特徴のひとつです。

巣の規模はイエシロアリと比べると小さく、個体数は1~2万匹程度となります。

イエシロアリの巣の特徴

イエシロアリは、千葉県以西の比較的温暖な海岸線に沿った地域に分布しています。

被害件数はヤマトシロアリより少ないものの、加害のスピードが速いことから、いったん被害を受けると規模が大きくなりやすいのがこの種類の特徴です。

イエシロアリの巣は、女王と王を守っている本巣とそれにつながる分巣からなり、規模の大きな塊状のものをつくります。

おもに、土中の安全な場所に強固な本巣をつくり、そこから複数の分巣へと枝分かれしていくため、全体が100mに及ぶこともある非常にスケールの大きいものとなります。

また、イエシロアリは、水を運ぶ能力に長けていることから、住宅の壁の間や小屋裏など離れた場所にも、蟻道を延ばしながら分巣をつくることが可能です。

そのため、いったんイエシロアリの被害を受けると、建物全体にまで影響が及ぶことがあるなど、深刻化しやすい傾向にあります。

巣の規模はヤマトシロアリと比べると非常に大きく、その個体数は最大で100万匹にも達するといわれています。

シロアリの巣は見つけることができる?

シロアリの巣は種類によって、特徴やつくる場所が異なります。

シロアリの巣を特定することは決して簡単ではありませんが、場所によっては見つけることも可能です。

今回は、日本国内で最も被害が多く、そして京都府にも生息しているヤマトシロアリの巣を見つけるにはどうすればよいのか、簡単に解説いたします。

シロアリの好む場所をチェックする

シロアリの巣は、屋外の土中にある場合、その場所を特定して見つけることはきわめて難しいといえます。

しかし、ヤマトシロアリの巣の特徴である、加害場所をそのまま巣として利用しているケースであれば、発見することも可能です。

シロアリの存在を疑う兆候が見られるようなら、シロアリが好む環境ができやすい場所をチェックしてみることがポイントとなります。

なお、シロアリの存在を疑う兆候については、以下の記事を参考にしてください。

シロアリが好む環境ができやすい場所とは、湿度が高く、光や風が当たらない床下や風呂場、玄関などの周辺になります。

また、雨漏りや結露が生じている場合は、壁内にも湿気が溜まりやすく、シロアリの好む環境となります。

とはいえ、壁内の確認は、なかなかできることではありません。

シロアリの存在を疑う兆候がある場合は、できるだけ早めに専門業者へ調査を依頼するとよいでしょう。

蟻道をチェックする

シロアリが建物内へ侵入する場合、光や乾燥を避けるために蟻道をつくり、その中を移動します。

そのため、基礎の立ち上がりや床束、鋼製束などに蟻道があるのを確認できた場合、その先に巣をつくっている可能性があります。

ただし、蟻道を取り除いたり、市販の殺虫剤を使ったりすると、シロアリの警戒を高め、後の駆除を難しくする恐れがあるため注意が必要です。

また、シロアリの蟻道があることは、すでに被害が進行している可能性が高いと考えられるため、できるだけ早期に専門業者による調査を行うことが重要になります。

なお、蟻道に関する詳しい内容については、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

シロアリの巣は、種類によってつくる場所や特徴が異なります。

通常、シロアリは、人目に触れない場所で活動することから、その存在に気付かないまま被害を拡大しているケースも珍しくありません。

そのため、シロアリの存在を疑う場合は、できるだけ早く専門業者に相談してみることをおすすめいたします。

ヤマト産業では、床下の無料調査を実施しています。

シロアリの存在を疑う兆候が見られる場合や予防を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

中岡 亘由

この記事を監修した人

ヤマト産業取締役。シロアリ業界歴約30年。”コワモテ”だが、部下からは優しいと定評があります(笑)シロアリ駆除、防除、雨漏り防水のコトなら何でも聞いてください!

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