住宅にとって大敵といえるもののひとつにシロアリが挙げられます。
シロアリを建物内で発見した場合、どうすればよいのか、誰もが不安を感じることでしょう。
では、建物内にいるシロアリは、いったいどのようなルートから入ってくるのでしょうか?
また、侵入を防ぐ対策となるのは、どのようなことでしょうか?
そこで今回は、シロアリが建物内に入ってくるおもなルートや侵入を防ぐ対策について徹底解説いたします。
【目次】
Toggleシロアリが建物内に入ってくるおもなルートについて
シロアリが建物内に入ってくるおもなルートとは、床下からです。
というのも、通常シロアリは、土の中に巣をつくって集団で生活しており、そこからエサを求めて行動しているためです。
シロアリは、日光や乾燥を苦手としているため、私たちに姿を見せることはほとんどありません。
しかし、シロアリが好む環境があると、そこで活発に活動するようになります。
ちなみに、シロアリが好む環境とは、以下の通りです。
住宅の床下には、木材などエサとなるものが多くあり、また、湿度が高くなりやすく、日当たりも悪い場所となります。
つまり、住宅の床下は、シロアリが活発に行動できる環境としてぴったりなのです。
ベタ基礎でも安心できない
シロアリが侵入してくるほとんどのルートは床下であり、これはベタ基礎であっても安心できるわけではありません。
というのも、ベタ基礎でも、シロアリが通過できる程度の隙間が生じているケースが多く見られるためです。
ベタ基礎に生じる隙間とは、おもに以下のようなところが挙げられます。
写真:ベタ基礎の断熱材の間から侵入するシロアリ
これらの部分は、わずかながら隙間が生じやすく、また経年とともに大きくなっていくことも少なくありません。
新築時に適切な処理を行うことで、シロアリの侵入の多くを防げますが、絶対的に安心できるわけではありません。
羽アリが飛んでくることも
春から夏の一定時期には、普段土の中にいるシロアリの一部が羽アリとなって大量に地上へと飛び立ちます。
これは、巣の中で増えすぎた個体の一部が、別の場所に新たな巣を形成し、そこで繁殖を行うための現象となります。
このとき、建物の窓や玄関が開いている場合は、羽アリが入ってくる可能性があるため、注意が必要です。
ただし、羽アリが巣をつくって活動するには、湿った朽木や土壌があるような環境が必要であり、飛来してきたとしても、そのことが被害に直結する可能性はきわめて低いといえます。
とはいえ、羽アリが床下など建物内から発生した可能性もあるため、発見した場合は速やかに専門業者へ相談することをおすすめいたします。
なお、羽アリに関する詳しい内容は、以下の記事を参考にしてください。
写真:羽を落として動き回るシロアリ
シロアリの侵入を防ぐ対策とは
シロアリが建物内へ入ってくるのは、そのほとんどが床下です。
そのため、床下の対策を徹底して行うことが重要になります。
まず、自分でできる対策としては、床下をシロアリが好む環境をつくらないことです。
例えば、基礎の換気口の周辺に換気を阻害するようなものを置かないようにすることで、適切な換気が行われるようになります。
また、エサとなるような木材や新聞紙などを、基礎の近くに置かないことも、ポイントとなります。
そして、最も効果的な方法といえば、専門業者による対策です。
薬剤散布による対策を定期的に実施していくことで、シロアリの侵入をより確実に防げるようになるでしょう。
なお、プロが行うシロアリ対策に関する詳しい内容は、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
シロアリが建物内へ入ってくるのは、ほとんどが床下となります。
なぜなら、シロアリが暮らしているのは土の中であり、そこを拠点として活動しているためです。
しかし、シロアリが土の中にいるのは当たり前のことで、なにも対策をしていない建物であれば、侵入されてしまう可能性は十分にあり得ます。
むしろ、もともとあったシロアリの住処の上に家を建てたということも考えられます。
つまり、被害を受けないようにするには、適切な対策を講じておくことがきわめて重要なのです。
ヤマト産業では、30年近くもの経験に基づくノウハウの蓄積があります。
シロアリの不安を感じていらっしゃる方は、どのような些細なことでも遠慮なくお問い合わせください。