シロアリ駆除を自分で行う方法は?手順・注意点を解説

シロアリ駆除を自分で行う方法は?手順・注意点を解説

「シロアリ駆除って、自分でできるのかな?」

そんな疑問を持っている方は、是非、この記事を読んでみてください。

結論から言えば、シロアリ駆除は、自分でもできます。ただし、その効果は限定的ですので注意が必要。被害状況やシロアリの種類、数などによっては完全に駆除することは難しいでしょう。場合によってはプロの業者に駆除を依頼しないと、数年後に膨大な費用が掛かるケースもあります。

私たちヤマト産業は、京都をはじめ、大阪、奈良など関西圏で30年、シロアリ駆除をしてきました。年間3,000件以上の施工をしている中で、シロアリ対策を自分で対処療法したために甚大な被害に拡大してしまったお宅をいくつも見てきました。

この記事では、どこまでなら自分で対処できるのか、その方法と手順、注意点を中心に、プロに任せた方が良いケースについても解説します。なお、自社に有利になるような、ポジショントークはしないことをお約束しますので、安心してお読みください。

シロアリ駆除を行うシーン

シロアリ駆除を自分で行うメリット

シロアリ駆除を自分で行う一番のメリットは、費用が安くすむこと。ただ、ここではもう少し具体的に理解しておきましょう。自分でシロアリ駆除を行うメリットは以下の2つです。

費用を抑えられる

当然ですが、自分でシロアリ駆除を行えば、作業費用がかかりません。薬剤などの購入に限られるので、費用を大きく抑えることができます。たとえば、シロアリ駆除の費用相場は6,000~8,000円/坪です。対して、平均的な住宅で、自らシロアリ駆除を行う場合は、薬剤や作業に際しての道具の購入分として1万円~5万円程度の費用になるかと思います。

平均的な家屋の坪数は約38坪ですが、そのうち15坪分に対し、シロアリ駆除を行えば9万円~12万円。そう考えると大きく費用を抑えられますね。そのため、当社にも「できれば自分でやりたいんだけど、どうすればいいですか?」とまれにご相談をいただくことがあります。

ただ、後ほどお伝えしますが、デメリットも併せて考えなくてはなりません。

すぐに開始できる

もうひとつ、自分でシロアリ駆除を行えば、すぐに駆除をスタートできるのも魅力です。必要な道具や服装をホームセンターに買いに行けば、思い立ったその日のうちに終わらせることができるでしょう。プロの業者に依頼する場合、まずは診断から始まります。混雑状況によっては数日待つことになるため、それまでシロアリ対策に悩み続けることになるかもしれません。

一刻も早くシロアリの悩みを解消したい人にとって、すぐに駆除を開始できることは大きなメリットですね。ただ、後ほどお伝えするように知識がないまま作業をしてしまうと、思わぬ事故やトラブルに繋がる危険があるので注意が必要になります。

シロアリ駆除を自分で行うデメリット

シロアリ駆除を自分で行うには、以下のようなデメリットを考えてください。

事前に知識の習得が必要なので実は時間がかかる

シロアリ駆除を自分で行う場合、専門知識の習得が欠かせません。理由は2つです。

シロアリの生態や適切な駆除方法に関する専門知識がないと、効果的な対策が難しいのがひとつ。もうひとつは、誤った方法を選択する恐れがあります。

その結果、事態の悪化を招くばかりか、正しく薬剤を取り扱わないと、環境汚染や人体被害などの事故につながるケースがあります。そのような事前の知識の習得には、一定の時間がかかりますので、必ずしも自分でシロアリ駆除をする方が時短できるとは限りません。

シロアリが再発生するリスクが高い

シロアリの蟻道

自分でシロアリ駆除を行った場合、再発生のリスクが高いと言えます。どうしても知識や技術が不足している中で行うため、シロアリを完全に駆除できなかったり進入経路に十分な薬剤処理ができなかったりするのでしょう。実際に、当社でも「数年前に自分で駆除したのですが、完全に駆除しきれていなかったみたいで……」とご相談いただくケースも多いのです。

再発生したときには、多くの場合、自分で対策した当初よりも被害が拡大しているケースがほとんどです。シロアリは、目に見える部分にいなくなっても、建物の奥深くや、土の中に潜んでおり、侵入経路をふさいでおかないと意味がありません。目に見えないところでシロアリ被害が広がれば、それだけ建物へのダメージは甚大になります。

そうなれば、プロの業者に依頼することになりますし、被害範囲が広く根深いほど、作業費用も高額になります。当社でも「最初から、おたくに任せればよかった……」というケースが少なくありません。

シロアリ駆除を自分で行うには、ここまでお伝えしたメリットとデメリットをお考えいただくことをお勧めします。

シロアリ駆除を自分で行う流れ

ここからは、シロアリ駆除を自分で行う際の流れや、ポイントをお伝えしますね。まずは、被害箇所の確認から駆除までの流れについて詳しく見ていきましょう。

1.床下への侵入口を確認する

床下への侵入口

床下点検口や床下収納庫がある場合は、そちらから床下に進入できる可能性があります。また、それらが無い場合は通常、和室の畳の下の板を切断して床下に進入します。

床下を見ないことには、シロアリ駆除を完全にできませんので、ご自宅の床下への侵入口を確認しましょう。

2.被害箇所を確認する

被害ヶ所の確認

床下に入ることが出来たら、被害箇所を確認します。小さな懐中電灯に加え、頭につけるヘッドライトを用意いただくと良いでしょう。特に床の上を歩いたときに異音がしたり、軋む箇所の下はよくチェックしてください。

また、室内のすみずみの壁や柱をたたいてみることをおすすめします。中が空洞になっているような音がしたりする場合は、シロアリ被害にあっている可能性があります。

雨漏りや水漏れが原因になることも考慮し、気になる箇所をメモしておきましょう。

3.シロアリの種類を確認する

シロアリ

使用する駆除剤や駆除方法はシロアリの種類によって異なります。そのため、シロアリの種類を確認することが先決です。日本では主に「ヤマトシロアリ」、「イエシロアリ」、「アメリカカンザイシロアリ」の3種類が生息しています。

シロアリの見分け方については、こちらの記事をご覧ください。

4.シロアリを駆除する

駆除工事

シロアリの種類や被害箇所、侵入経路を特定後、必要な道具を揃えて駆除を開始します。この段階で自分では駆除が難しいと判断した場合は、速やかに業者に相談しましょう。問題を放置すると食害がますます進み、住宅の寿命が縮まります。

シロアリを自分で駆除するときに準備するもの

シロアリを自分で駆除する際は、駆除に必要な道具と体を保護するグッズが必要です。

シロアリを自分で駆除するときに準備するもの

シロアリを自分で駆除する方法

シロアリを自分で駆除する方法には、バリア工法とベイト工法があります。シロアリを自分で駆除する具体的な方法を紹介します。

シロアリを自分で駆除する方法①バリア工法

バリア工法

バリア工法は、薬剤を噴霧器で散布することでシロアリを駆除する方法です。即効性と持続性に優れており、侵入経路に散布することで再発生のリスクを軽減できます。

食害を受けたところやシロアリが発生しやすい場所に直径8mm程度の穴を空けて、薬剤を注入し、散布します。続いて、床下基礎や柱、土壌、などに薬剤を散布します。土壌は表面にムラならくたっぷり散布しましょう。
(公益社団法人 日本しろあり対策協会の防除施工標準仕様書では、1㎡あたり3Lの薬剤散布が必要とされています。)

また、蟻の通り道である「蟻道(ぎどう)」があった場合は、薬剤を散布した後に取り除いてください。

蟻道について詳しくは、こちらの記事で解説しています。

シロアリを自分で駆除する方法②ベイト工法

ベイト工法設置
ベイト工法の設置状況

ベイト工法は、シロアリを死滅させるためのベイト剤が入った器具を建物周辺に設置する方法です。ベイト剤に含まれる成分がシロアリの脱皮を妨ぐことで、駆除作用を発揮します。子供やペットには悪影響を及ぼさないため、安心して使うことができます。

建物周辺を囲むような配置で土を掘り、ベイト剤の入った器具であるステーションを埋めます。(3mあたり一個)ベイト剤はシロアリが巣に持ち帰ることで効果を発揮するため、効果が現れるまでには時間がかかります。3か月に一度のペースでモニタリングを行い、シロアリがベイト材をを食べているかの確認を行います。ベイト材にシロアリがついているのを確認できれば、ある程度の個体数を駆除することができます。

※ベイト工法は、取り扱いを間違えるとシロアリが「警戒フェロモン」を出すため、ベイト材に近寄らなくなります。そうなると、ベイト工法によるシロアリ駆除は大変難しくなるため、取り扱うには十分な注意が必要です。

自分でシロアリ駆除するときの注意点

自分でシロアリ駆除をするときは、次の注意点を守りましょう。

殺虫剤を使用しない

市販の殺虫剤やバルサンなどは使わないでください。シロアリが隙間の奥に逃げることで駆除しづらくなる恐れがあります。

適切な服装で行う

シロアリ駆除は床下に入って行う必要があります。床下には、木くずや釘などのほか、害虫も生息している可能性があるため、上下長袖・長ズボンやマスク、軍手、マスクなどを必ず着用しましょう。また、カビがたくさん発生している場合があり、そちらの対策も忘れずに行ってください。

駆除した後は予防対策をする

シロアリを駆除した後、新たな被害を防ぐために定期的に予防対策を実施しましょう。シロアリは湿度の高い環境を好みます。床下や建物内の湿度を管理し、カビの発生を防ぐために換気を行いましょう。

また、庭や敷地内に木材を放置しないようにしてください。木材はシロアリの餌となるため、再発生の原因となります。そして、ベイト工法やバリア工法を定期的に行い、シロアリの侵入を阻止することが大切です。

シロアリ駆除をプロに任せた方がよいケース

次のようなケースでは、シロアリ駆除はプロの業者に任せた方がよいでしょう。

  • シロアリ駆除に失敗して再発生した
  • 広範囲にわたる被害を受けている
  • 床下に入れない、狭い

無理に自分で駆除しようとした結果、十分な施工ができず再発生するケースは少なくありません。時間と労力を無駄にせず、家の寿命を縮めないためにも業者に依頼しましょう。

関西圏でシロアリにお悩みの方はご相談ください

シロアリ駆除を自分で行う場合は、費用が抑えられることは確かですが、同時にデメリットもありますので、よくご検討いただいたうえでご判断ください。シロアリ駆除を30年続けてきた当社の見解としては、再発生しているケースも多いので、プロの業者に相談頂く方が無難かなと思います。

もし、京都・奈良・大阪の関西圏で、シロアリ被害にお悩みの方は、無料で診断させていただいておりますので、お気軽にご相談ください。株式会社ヤマト産業では、シロアリ侵入の原因を突き止めて適切に施工し、予防処置まで徹底的に行います。保証もついているので、シロアリについては一切の不安なく、お過ごしいただけると思います。

京都・大阪・奈良のシロアリ駆除ならヤマト産業にお任せ
ヤマト産業スタッフ
中岡 亘由

この記事を監修した人

ヤマト産業取締役。シロアリ業界歴約30年。”コワモテ”だが、部下からは優しいと定評があります(笑)シロアリ駆除、防除、雨漏り防水のコトなら何でも聞いてください!

更新情報

About

京都のシロアリ駆除・雨漏り防水工事専門業者ヤマト産業。寺社仏閣や大手会社の請負歴30年、1000件以上の実績。表面波による地盤調査では取り扱い件数No.1の実績があります。シロアリ駆除・雨漏り防水のほか、地盤調査、害虫・害獣駆除、断熱工事、その他リフォームもお任せ!京都・大阪・奈良エリア対応可。