地盤調査は、建物を建築する前に地盤改良工事を実施する必要があるのか判定するために行われる調査のことをいいます。
地盤調査の結果は、建築コストを左右する要素となるだけに、建築主にとって重要な意味を持つことはいうまでもありません。
ところが、地盤調査は、調査方法や調査を行う会社によって、その結果にも違いが生じることがあります。
地盤がよいはずの地域でも、地盤改良工事判定となるケースが多く見られるのはそのためです。
よって、調査結果に疑問を感じるときには、精度の高い方法による「セカンドオピニオン」をおすすめいたします。
そこで今回は、「地盤調査のセカンドオピニオン」が必要な理由について、徹底解説いたします。
【目次】
Toggle地盤調査のセカンドオピニオンが必要な理由
地盤調査のセカンドオピニオンとは、実施した地盤調査の結果について、第三者の中立な立場から結果の妥当性を分析し、必要に応じて再調査を行うサービスのことをいいます。
地盤調査は、建物を建てたときに必要となる地耐力を調べ、地盤が建物の重さに耐えられないと判断した場合に地盤改良工事が必要と判定されます。
しかし、地盤調査は、調査方法や調査会社によって精度が異なり、また裁量が影響するケースも多いことから、判定結果に違いが生じることがあるのです。
地盤改良工事が必要となると、方法や深さによっても変わりますが、数十~数百万円ものコストが余計にかかります。
このコストが不要になると、トータルコストの削減が図れるなど、建築主にとっては大きなメリットとなります。
この点が地盤調査のセカンドオピニオンが必要といえる最大の理由です。
セカンドオピニオンが必要とされてきた背景
過去に行われていた住宅の地盤調査といえば、地盤改良工事を行う会社によって行われることが一般的であり、また建築会社の判断で地盤調査をするかどうかの判断が可能でした。
しかも、万が一、建築後に不同沈下が起こった場合、その責任は所有者である施主にあるとする建築会社も存在するなど、誰が責任を負うのか不明確な場合が多かったのです。
法律の整備で地盤調査業界の流れに変化が
平成12年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、地盤調査業界の流れは変化することになります。
「品確法」とは、住宅性能表示制度のほか、新築住宅の10年間の瑕疵担保責任について定めたものであり、家づくりにおける消費者を守るための法律のことをいいます。
この法律により、軟弱地盤を考慮しないまま基礎の設計施工を行って生じた不同沈下は、基礎の瑕疵となり、住宅事業者など売主は責任を追及されることになりました。
さらにその後、10年間の保証責任の履行を確実なものにするため、保険の加入か保証金の供託による資金の確保を義務付けた「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(住宅瑕疵担保履行法)」が成立します。
「住宅瑕疵担保履行法」に基づく住宅瑕疵担保責任保険への加入は、実質、地盤調査の実施が要件となったため、地盤調査の件数は一気に増加することになりました。
表面波探査法の登場
過去、地盤調査を行う会社は、そのほとんどが地盤改良工事を行う会社と同一だったことから、地盤調査を行えば、そのまま地盤改良工事判定となるケースが多く見られました。
そんなとき、「改良を行わない地盤調査会社」として「表面波探査法」を取り扱う会社が登場します。
その結果、当然のように地盤改良工事の件数は大幅に減りました。
ちなみに、住宅の地盤調査として一般的に行われているのは「スクリューウエイト貫入試験」になります。
他の地盤調査方法と比べて調査コストが安く、簡便であることが特徴ですが、調査結果が施工業者や作業員の裁量に委ねられる部分が大きい方法でもあります。
一方、より精度の高い解析を行うことで、「スクリューウエイト貫入試験」よりも地盤改良工事判定を圧倒的に減らせる方法が「表面波探査法」です。
「表面波探査法」は、過剰な地盤改良工事判定をなくし、建築工事のトータルコストの削減を図れることから、セカンドオピニオンとして有効な調査方法となります。
なお、「表面波探査法」と「スクリューウエイト貫入試験」に関する詳しい内容は、以下の記事を参考にしてください。
セカンドオピニオンサービス会社の登場
従来の住宅建築は、過剰な地盤改良工事が行われていました。
しかし、これらの多くは、同じ地盤調査に基づくデータでも、判定する会社が変われば結果も「不要」に変わるというものでもありました。
そのような背景から、地盤調査のデータを第三者の中立な立場から再度解析するセカンドオピニオンサービスを行う会社が登場します。
そして、オプションとして地盤保証を付ける会社も現れるなど、セカンドオピニオンサービスは広く普及しています。
地盤調査業界で生じている新たな問題点
地盤調査業界では、セカンドオピニオンサービスが広く普及する一方で、問題も発生しています。
まず、採用されやすい地盤調査会社といえば、地盤改良工事判定が少ないことのほか、地盤保証が付いていること、そして調査料金が安いことなどが挙げられます。
しかし、会社によっては、薄利多売で調査件数が増える一方、下請けの調査会社が少なく、地盤改良工事を行っている会社に調査を依頼するケースも見られるようになりました。
また、コストを下げるために資格を持たない地盤調査会社が採用されたり、調査データ以外に立地条件などを基礎考察の判定材料に入れていない会社が増えたりなど、従来とは異なる問題が生じています。
その他にも、地盤調査の技量を知らないまま保険会社が過剰な保証を付けるなど、技術面と保証のバランスが崩れてきている点でも注意が必要です。
ヤマト産業が行う地盤調査
ヤマト産業は、表面波探査法による地盤調査において取り扱い件数NO.1の実績を有する地盤調査専門の会社です。
地盤改良工事を請け負わないことで、地盤調査のみの技術に特化し、第三者の中立な立場から適切な判定を行っています。
10,000件を超える自社調査物件数による多くのデータから、あらゆる地域の地盤の強度や特性を調べられることも大きな強みであり、土地購入前の情報提供も可能です。
また、ヤマト産業では多くの保証会社と提携しており、「20年保証」や「造成地保証」など、お客様のご希望に沿った地盤保証を提案しております。
さらに、ヤマト産業は「NPO住宅地盤診断センター」の会員であり、「ビイック株式会社」が主催する表面波探査法に関する試験の合格者も複数在籍しています。
以上のことから、過去に沈下事故は一度もありません。
ヤマト産業は、地盤調査のセカンドオピニオンとして、お客様に安心を提供しています。
まとめ
ヤマト産業では、表面波探査法による地盤調査を広く実施しており、また地盤調査のセカンドオピニオサービスを提供しています。
地盤調査の結果をお送りいただければ、そのデータをもとに、地盤改良工事判定が不要と判断される可能性について回答させていただきます。
仮に、その地盤改良工事判定が不要となれば、その予算をその他の工事に使えるかもしれません
「地盤調査の結果は本当に正しいの?」と疑問に感じている場合は、セカンドオピニオサービスの利用をおすすめいたします。
セカンドオピニオンサービスや表面波探査による地盤調査を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。