シロアリ駆除薬剤の安全性とは?薬剤が安全な理由を徹底解説
【目次】


シロアリ駆除を検討する際、多くの人が不安に感じることといえば、使用する薬剤の安全性ではないでしょうか?
シロアリ駆除は床下で行われるとはいえ、家族が暮らす住空間への影響を考えると「安全なものが使われているのか」という点は重要な問題といえます。
まず、結論からいうと、現在使用されるシロアリ駆除薬剤は安全性の高いものです。
そして、なぜ安全といえるのか、そのことにも理由があります。
そこで今回は、シロアリ駆除で使用する薬剤が安全である理由について、徹底解説いたします。


シロアリ駆除薬剤の安全性とは?
シロアリ駆除で使用される薬剤は、安全性の高いものです。
ただし、定められた用法や用量の通りに使用する必要があり、この点が守られることで適正な効果が期待できます。
そして、シロアリ駆除薬剤の安全性とは、歴史の積み重ねのなかで培ったものであり、また、専門機関による審査に基づいて裏付けられたものになります。
シロアリ駆除薬剤の歴史について


シロアリ駆除薬剤は、現在使用しているものと過去に使用されていたものを比べると大きく変わっています。
1950年代には、「クロルデン」という有機塩素系の薬剤が主流となっていましたが、土壌汚染や健康への影響などの理由から1986年以降は使用禁止となっています。
その後、よく使われるようになったのは、殺虫力が強い「クロルピリホス」など、有機リン系の薬剤です。
ところが、有機リン系の薬剤はシックハウス症候群の原因になるとして、建築基準法の改正により、2003年に使用禁止となりました。
以上のような背景から、より安全な薬剤の開発が進み、それ以降も多くの薬剤が登場しています。
そして、現在シロアリ駆除で使用されている代表的な薬剤といえば以下のものが挙げられます。
- ネオニコチノイド系
- フェニルピロール系
- フェニルピラゾール系
- ピレスロイド系
- カーバメート系
- ホウ素系
これら薬剤は、臭いが少なく、揮散しにくい性質があるため、基本的に空気汚染を心配する必要がありません。
シロアリ駆除薬剤の認定制度について
現在、シロアリ駆除で使用されているのは、「公益社団法人日本しろあり対策協会」の適正な審査を経て認定された薬剤になります。
この認定制度は、「公益社団法人日本しろあり対策協会」が安全性や効力を評価することで、一般消費者や作業者が安心して使用できる薬剤の普及を目的としています。
シロアリ駆除薬剤が認定を受けるまでの大きな流れは以下の通りです。
- 外部機関へ申請
- 外部機関による審査
- 日本しろあり対策協会へ審査結果の報告
- 日本しろあり対策協会による認定審査
- 認定書の交付
以上のように、然るべき外部機関で行われる審査で安全性が証明されたものについて、さらに「公益社団法人日本しろあり対策協会」の認定委員会が総合的に審査を行っています。
つまり、安全性について、一定の評価を得た薬剤だけを認定する仕組みとなっているのです。
より安全性の高いシロアリ駆除「ベイト工法」
ベイト工法とは、建物の周囲にシロアリが好むエサに薬剤を含ませた「ベイト剤」を埋設し、巣に持ち帰らせることで連鎖的な駆除を狙う方法です。
一般的な薬剤を散布する工法よりも薬剤量が少なく、人体との接触を避けられるため、より高い安全性を確保できます。
シロアリ駆除薬剤の安全性は広く認められるようになりましたが、それでも床下への薬剤散布の不安が払しょくできない場合は、ベイト工法が適しているでしょう。
まとめ


現在、シロアリ駆除に使用されている薬剤は、安全性の高いものになります。
なぜなら、安全性や効力について過去からの事実を積み重ね、適切に見直しが図られた結果として認定を受けた薬剤であるためです。
ただし、安全性が高いとはいえ、使用する薬剤に定められている用法や用量が守られなければなりません。
また、家庭ごとに異なる環境に適した方法で行うこともポイントとなります。
よって、シロアリ駆除は、十分な効果を得るためにも信頼できるプロの業者へ依頼することが重要なのです。
シロアリ駆除を検討している方は、お気軽にご相談ください。