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Toggle地盤改良は必要?自分ができるセルフチェックを公開します
家を購入する際、家を建てる建築費用のほかに大きな負担になる「地盤改良工事」ですが、地盤調査を行わなければ改良
が必要かどうかの判断ができないため、いざ、改良工事の金額をみると予想外の出費に驚かれる方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は家を購入するにあたって、事前に地盤が良好なのかチェックできるリストを作成しました。
累計10000棟の調査実績の中から、良好地盤といえるリストを抽出しましたので是非お試しください。
購入する土地の履歴を調べる
✔前に古い建物を取り壊した跡地である
✔造成後、5年以上の年月が経過している
✔前歴が鉄骨マンションやガソリンスタンドなどの大きな建物ではなかった
✔井戸や浄化槽などが無い
その土地をグーグルのストリートビューを使うと、前に建っていた建物を見ることができます。
前に古い建物が建っていたという土地は、造成後の年数がたち、地盤が落ち着き、比較的良好な土地である可能性が高い
傾向にあります。
逆に、造成後年数の経過していない土地は、圧密沈下により土地が沈む可能性があります。
それと同じく、井戸の埋め戻しや、大きなマンションなどが建設されていた土地は、解体時に地表面を深く掘り返す必要があり、埋め戻しが発生している可能性が高いと思われます。
新しい土を入れると、土の性質上、圧密沈下による沈下のリスクが高くなるため、改良の可能性が高くなる傾向があります。
もちろん、新たに埋め戻しや造成された土地であっても、建物を建てることができるように適切に施工された土地であれば問題ありません。
ビルダーさんに解体時の様子や、造成の方法などを確認することも、改良が必要か判断するうえで大切な情報となります。
土地の状況を調べる
✔古い擁壁がなく、隣との高低差が1m未満である
土地の高低差がある場合、地盤自体は良好でも、建築予定地が極端に高い場合は新たに土留めを作る工事が発生したり、擁壁に負担をかけないための改良工事が必要になる場合があります。
逆に、土地が道路よりも下がっている場合は、盛土による造成が必要になり、基礎判定において、盛り土部分の重さを考慮する必要があります。
盛土の重さは50センチの盛土で木造2階建てと同じくらいの重さになります。
一般の木造住宅で2階建てであれば必要な地耐力は20KN(キロニュートン)といわれていますが、
地盤調査の結果、20KN(キロニュートン)を超える支持力があったとしても、盛り土の重さを考慮すると、改良になるケースもあります。
近隣を調べる
✔近隣建物に古い建物が多い
✔近隣建物に亀裂がない
✔近隣の電柱に大きな傾きがない
近隣の建物の状態を調べることは、その地盤の強度を予測するうえで、非常に重要な手掛かりとなります。
特に、古い家が多く、周辺の家に亀裂や傾きが見られない場合は、改良の可能性が低くなる傾向があります。
なぜなら、年数が経過している家は、現在の建物の不同沈下を防ぐ「べた基礎」と違って、「布基礎」といわれる基礎がほとんどで、現在の基礎に比べ沈下に対しての耐力が劣ります。
その「布基礎」で沈下の見られない地盤であるならば、べた基礎の家であれば改良のリスクが低くなると考えることができます。
また、周辺の家に亀裂や傾きが見られる場合でも、調査結果によっては年数とともに地盤は落ち着き、
良好な地盤になっている可能性もあります。
地形を調べる
✔台地や広陵地などの安定した地形である
台地や丘陵地などは、比較的良好な地盤が多いといえます。
逆に低地では河川によって運ばれた泥土が堆積することでできた水分を多く含んだ地盤の為、軟弱であることが多みられます。
ただし、地形では地盤は良好であっても造成が行われた場合や、解体時の掘り返し状況により判定が大きく変わる可能性があります。
まとめ
以上のことから、良好な地盤の可能性が高いリストをお伝えさせていただきました。
上記チェック項目に当てはまらない場合でも、調査結果によっては改良が必要でない場合もありますが、土地を購入するうえで、ハザードマップや周辺環境のほかに、こういった地盤の情報も選択肢のなかに入れておくことが大事だと考えております。
ヤマト産業では、「改良工事を行わない地盤調査会社」として、その土地に最も適切な基礎考察を行っております。
また、少しでもお客様にとって負担となる改良工事の費用を抑えるための提案を行っております。
土地を購入する前や、地盤調査を行った後でも、ご不明な点がございましたら、相談を承っておりますので、是非お気軽にご連絡ください。