※2026年7月更新:公益社団法人日本しろあり対策協会の防除施工標準仕様書(令和7年10月版)にもとづく地域区分の解説、地形別のリスク判定、地元での研究の蓄積について追記しました。
宇治市・城陽市にお住まいの方から、「この地域はシロアリが多いのでしょうか」というご質問をよくいただきます。
結論からお伝えします。宇治市・城陽市は、シロアリ対策を行うべき地域です。理由は2つあります。
ひとつは、公益社団法人日本しろあり対策協会の防除施工標準仕様書において、近畿は「土壌処理を行う」地域に区分されていること。もうひとつは、両市の地形が、川・池の低地と丘陵・山間部というシロアリが好む条件を両方あわせ持っていることです。
この記事では、京都府宇治市に拠点を置き、関西5府県で30年、累計10万件超の施工実績を重ねてきた私たちヤマト産業が、宇治市・城陽市のシロアリ事情を、公的な基準と地域の地形の両面から具体的に解説します。
「株式会社ヤマト産業」は、京都府宇治市に拠点を置き、シロアリの防除工事を展開している会社です。
今回は、株式会社ヤマト産業が隣接する宇治市、城陽市の紹介と、シロアリ事情についてどの場所にシロアリが発生しているのか、どんなシロアリが発生しているのかを含めて詳しくご紹介します。
【目次】
Toggle宇治市、城陽市の概要について
京都府は、南北に細長い形状をしており、その南部に位置する都市が宇治市および城陽市となります。京都府は、平安時代に平安京が置かれ、明治時代まで日本の政治や経済、そして文化の中心として栄えてきました。
その中で、宇治市・城陽市は、京都府の南部に位置する、いわゆる山城地域にあり、京都と奈良、滋賀などを結ぶ交通の要衝として古くから発展してきた都市です。山城地域は、中心地に広がる巨大な京都盆地に市街地が形成され、その周囲の山々は茶畑や竹林など自然が多く見られる地域となります。宇治市、そして城陽市の概要について、簡単に解説いたします。
宇治市

宇治市は、京都盆地の東南部に位置し、京都市や滋賀県大津市と隣接する人口が約18万人の都市です。宇治市の地形は、東側に山間部、中央に丘陵部、そして西側に平野部が広がっており、林野面積は全体の半分を占めています。市の中央には宇治川が南北に流れているほか、かつて西側に存在していた巨大な巨椋池(おぐらいけ)は、昭和初期から行われた干拓事業により干拓地となっています。そして、世界遺産である「平等院」や「宇治上神社」といった歴史的建造物や、特産物である「宇治茶」などでも広く知られている場所です。
また、昭和26年に行政区画の変更により人口約3万8千人で宇治市が誕生した後も順調に発展し、人口も大きく増加しています。とくに昭和30年代後半からは住宅都市として発達し、昭和45年には10万人を、そして昭和55年には15万人を超えるまで増加し、さらに令和4年現在では約18万人となっています。

城陽市

城陽市は、京都盆地の中央部に位置し、宇治市と隣接する人口が約7万5千人の都市です。京都市と奈良市のほぼ中間にあることから、平安京と平城京の両方の文化の影響を受け、古墳や史跡なども数多く残っています。城陽市の地形は東側に丘陵部、西側にかけて平野部が広がっており、また、市の西側には木津川が流れているなど、豊かな自然が残る都市でもあります。年間を通して温暖であることから、農業が盛んであり、「イチジク」や「花き」など特産物が多いことでも知られている地域です。また、昭和26年には行政区画の変更により人口約1万3千人で城陽町が誕生し、さらに昭和47年に城陽市となるなど、順調に発展を遂げています。とくに昭和40年代から60年代にかけて住宅地として開発が進むと、京都や大阪のベッドタウンとして人口は大きく増えています。その数は、昭和45年には3万人を、そして昭和60年には8万人を超えるまで増加しています。

宇治市、城陽市のシロアリ事情
前提:京都は「土壌処理を行う」地域に区分されています
まず、地域の話をする前に押さえておきたい公的な基準があります。
公益社団法人日本しろあり対策協会が定める防除施工標準仕様書(令和7年10月版)では、シロアリ対策の内容を建設地の区分に従って選定することとされています。その区分は次のとおりです。
| 区分 | 建設地 | 土壌処理 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 沖縄、九州、四国、中国、近畿(京都・宇治市・城陽市を含む)、中部、関東、北陸、東北の各都府県 | 行う |
| Ⅱ | 北海道 | 必要に応じて行う |
出典:公益社団法人日本しろあり対策協会「防除施工標準仕様書」令和7年10月版 2 地域別の処理の適用区分
ご覧のとおり、北海道以外のすべての地域が区分Ⅰ=「土壌処理を行う」地域です。宇治市・城陽市を含む京都府も、当然この区分Ⅰに含まれます。
つまり「うちの地域はシロアリ対策が必要なのか」という問いに対しては、業界の標準仕様書のレベルで「必要」と定められているのが答えになります。ここは業者の営業トークではなく、公的な基準の話です。
そのうえで、宇治市・城陽市には地形に由来する固有の事情があります。ここからが本題です。
両市の被害はほぼすべてヤマトシロアリによるもの
シロアリには多くの種類がありますが、日本国内の住宅被害のほとんどは以下の2種類です。
- ヤマトシロアリ(宇治市・城陽市の被害はほぼこちら)
- イエシロアリ

これら2種類のうち、宇治市および城陽市の住宅で被害が多いのは、ヤマトシロアリです。
ヤマトシロアリは、北海道の一部を除く全国に分布しており、日本国内で最も被害件数が多い種類でもあります。
湿った朽木や土壌がある場所を好んで集団で生活しており、また、住宅へ侵入して木材を食害した後には、その木材内部に巣をつくって活動を継続することもあります。
ちなみに、ヤマトシロアリの巣の規模は、個体数が1~2万匹程度です。
このヤマトシロアリの性質は、対策を考えるうえでとても重要です。ヤマトシロアリは、イエシロアリのような明確な単一の巨大コロニーを持たず、分散して生息します。しかも、生物として臆病な性質を持っています。
そのため、毒餌を設置して巣ごと駆除する「ベイト工法」は、ヤマトシロアリに対しては効果が行きわたりにくいことが知られています。周囲の生息数が減りはじめると危険を察知して蟻道を遮断してしまい、薬剤がそれ以上先へ運ばれなくなるためです。
宇治市・城陽市でシロアリ対策を考えるなら、土壌への処理を軸にすることが基本になります。これは、協会の標準仕様書が近畿を「土壌処理を行う」地域に区分していることとも一致します。
なお、イエシロアリの住宅被害は、宇治市および城陽市においては確認されていません。
宇治市は東に山間部・中央に丘陵部・西に平野部、城陽市は東に丘陵部・西に平野部という地形です。両市は「水の多い低地」と「山側」の条件を両方あわせ持っており、市内のどこであってもリスクの型が違うだけで安全な地域はない、というのが30年の実感です。
水の多い地域は要注意
シロアリが好む環境とは、湿気が多く、光や風が当たらない場所です。
そのため、川や池、農地などの周辺にある住宅は、土壌からの湿気により床下の湿度が高まり、シロアリが好む環境になりやすい傾向にあります。
宇治市においては、宇治川をはじめ多くの川や池があるほか巨椋池の干拓地などがあり、また、城陽市にも木津川をはじめ多くの川や池があります。
これら周辺の住宅は、床下に湿気が生じやすく、シロアリも多い傾向にあることから、とくに警戒を強化しておきたい地域といってよいでしょう。
このことは、「ベタ基礎」や「鉄骨造」の住宅であっても同様です
木造住宅よりリスクは軽減されるとしても、当然に被害を受けるおそれがあるため、必要な対策を講じておく必要があります。
なお、「ベタ基礎」や「鉄骨造」の住宅でもシロアリのリスクがある理由については、以下の記事を参考にしてください。
山側の地域は要注意
丘陵部や山間部など、山側の地域は、シロアリが生息するために必要な土壌や朽ち木が多くあり、これら周辺には当然にシロアリの個体数も多くなります。
また、以前は雑木林や丘陵地だった場所を開発したような土地である場合も、シロアリが生息している可能性があるため注意が必要です。
以上のことから、丘陵部や山間部の多い宇治市、および城陽市では、シロアリが生息しやすい地域であると考えられます。
よって、山側の地域の住宅についても、シロアリに対する警戒を強化し、対策を講じておくことが重要になります。
住宅の長寿命化を図るシロアリ対策
シロアリは、木材に含まれる成分である「セルロース」を栄養源としており、食害を受けると中身がスカスカになって強度が著しく低下してしまうことがあります。
そうなると、すぐに倒壊することはないとしても、建物寿命を縮める原因になり得ます。
また、万が一の地震発生時には、家族の安全が脅かされるかもしれません
そのため、住宅の長寿命化を図り、そして家族の安全を守るためにも、シロアリ対策をしておくことが重要になります。
効果的なシロアリ対策とは、薬剤を用いて駆除や予防を行うことです。
すでに被害を受けている場合は、建物内のシロアリを駆除し、再び侵入されることのないよう予防します。
被害を受けていない場合でも、薬剤の効果には期限があるため、定期的に予防する必要があります。
そうすることで、大事なマイホームをシロアリから効果的に守れるようになるのです。
なお、ヤマト産業が行うシロアリ駆除については、以下の記事を参考にしてください。
シロアリ被害は、家だけでなく命に関わります
これは大げさな話ではありません。1995年の阪神・淡路大震災の後、神戸市東灘区で約1,000棟規模の被災住宅調査が行われ、次のことが報告されています。
同じ「全壊」でも、構造部材に生物劣化があった住宅では死者の発生率が3倍以上でした。調査報告では、生物劣化や接合部の脱落によって「一瞬のうちに瓦解し、生存空間が残らなかった」ことが要因と分析されています。
出典:木造住宅の震災被害に関する学術調査報告(神戸市東灘区・約1,000棟規模の調査)
シロアリ対策は、家という財産を守る話である前に、ご家族の命を守る話だと私たちが考えているのは、こうした事実があるからです。
宇治は、シロアリ研究が積み重ねられてきた土地です
もうひとつ、宇治にお住まいの方にお伝えしたいことがあります。
先ほどご紹介した阪神・淡路大震災の被災住宅調査を行った研究者の多くは、当時の京都大学木質科学研究所に所属していました。この研究所は現在の生存圏研究所にあたり、その宇治キャンパスは、私たちの拠点と同じ宇治市にあります。シロアリの生態や防除の研究において、国内でも中心的な役割を担ってきた場所です。
シロアリの分布の変化、防除工法の性能評価、住宅被害の実態調査。私たちが日々の施工の判断のために学んでいる研究の多くが、この地元から発表されてきたものです。
もちろん、私たちは大学の研究機関ではありません。ただ、現場で30年積み上げた経験と、地元で蓄積されてきた学術的な知見の両方を照らし合わせながら判断することを、ずっと大切にしてきました。宇治という土地で長く仕事をさせていただいている者として、これは幸運なことだと感じています。
業者を選ぶときに確認していただきたいこと
宇治市・城陽市にも、シロアリ対策を扱う業者は複数あります。どこに頼むか迷われたときの判断材料として、公的な基準の話をひとつお伝えします。
公益社団法人日本しろあり対策協会の安全管理基準では、施工前に現場調査確認シートを施主立会いで作成し、署名捺印のうえ双方が保管することが定められています。そして、その確認内容には次の項目が含まれています。
出典:公益社団法人日本しろあり対策協会「安全管理基準」Ⅱ-2 施主に対する心得
私たちが実際に使っている確認書
基準の話をするだけでは、言葉が上滑りしてしまいます。私たちヤマト産業が実際に点検後にお客様へお渡ししている確認書をご覧ください。

この一枚には、次のことを書いていただく欄があります。
・施工方法の説明を受けられましたか(浴室や玄関等の穿孔処理)
・使用薬剤の説明を受けられましたか
・ペットを飼っていますか(種類も記入)
・敷地内に井戸、池はございますか
それぞれの項目には理由があります。
化学物質過敏症の方や、家庭用殺虫剤やヘアスプレーで体に異常が出る方、乳児・妊婦の方がいらっしゃる場合は、施工の時期をずらす、あるいは中止するご相談をさせていただきます。工事を進めることより、そこにお住まいの方の体調のほうが大切だからです。
敷地内の井戸や池をおうかがいするのは、水への影響を避けるためです。協会の標準仕様書でも、地下水が地表面に近い場所や井戸の周辺では土壌注入を行わないと定められています。調査の結果、水に影響が出そうな場合は、別の工事方法をご提案します。
「浴室や玄関等の穿孔処理」について説明の欄を設けているのは、コンクリートに穴をあける作業を伴うためです。お住まいに手を加える以上、事前にご理解いただいてから進めるべきだと考えています。
宇治市・城陽市で業者をお探しの際は、こうした確認をきちんと行う会社かどうかを、ひとつの判断材料にしていただければと思います。
ご家族の健康状態や体質、ペットの有無を確認せずに薬剤を使う施工は、業界の基準に沿ったものとはいえません。逆に言えば、こうしたことを丁寧に聞いてくる業者は、基準を理解して仕事をしているということです。
私たちヤマト産業では、点検から提案、施工までを全て自社のスタッフが対応します。訪問するスタッフは全員が施工経験者で、挨拶やマナーの研修も受けています。薬剤の内容や安全性、施工後の臭いについても、ご納得いただけるまでご説明します。
まとめ
ヤマト産業は、京都府宇治市に拠点を置き、シロアリの防除工事などを行っている会社です。
30年近くもの経験に基づくノウハウと、安心な自社施工により、シロアリの被害からお客様を守ることを第一に施工を行っています。
また、訪問するスタッフは、すべてが施工経験者であり、挨拶やマナーについて研修を受けています。
なお、シロアリ業者の有効な選び方については、以下の記事を参考にしてください。
京都、奈良、大阪でシロアリ対策を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
シロアリ・雨漏り・地盤調査・断熱・住宅診断のお悩みは、宇治市・城陽市はもちろん、関西エリア(京都・大阪・奈良・兵庫・和歌山)であれば、ヤマト産業にお任せください。
お見積り・ご相談は無料です。
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