自宅でシロアリ駆除を行う場合、「におい」はあるのかという点は、気になる人も多いのではないでしょうか?
とくに、小さな子供や高齢者、ペットといっしょに暮らす住まいにおいて、その家族が心配するのは当然のことといえます。
では、実際のところ、シロアリ駆除を行った場合に「におい」はするものでしょうか?
また、どのような対策をすると高い効果が期待できるのでしょうか?
そこで今回は、シロアリ駆除を行ったら「におい」はするものなのか、また効果的な対策とはどのようなことなのか、詳しく解説いたします。
シロアリ駆除を行ったら「におい」はするもの?
シロアリ駆除において、においに関する問題が生じるケースは少なからずあります。
ただし、プロのシロアリ駆除業者が適切に施工を行えば、においが大きな問題となることはほとんどありません。
というのも、シロアリ駆除で使用する薬剤の進歩によりにおいが強いものが少なくなっていること、そしてにおいがある薬剤を使用する場合でも事前の説明と十分な対策を行っていることがその理由です。
においのある薬剤としては、「ビフェントリン」や「除虫菊(天然ピレトリン)」などが挙げられます。
これらは、シロアリ予防としてよく使われていますが、1~2日でほとんどにおいはなくなるうえ、人体に影響のない安全性の高いものであることは間違いありません。
ちなみに、においの強い薬剤は忌避性があるため駆除より予防としての効果が高く、一方で、においの少ない薬剤は忌避性がなくドミノ効果で駆除ができるためすでに発生しているシロアリにはとくに有効です。
過去にはにおいの強い薬剤が大きな問題となったことも
現在、シロアリ駆除で使用している薬剤は、過去のものとは大きく変わっています。
これは、過去に使われていたシロアリ駆除の薬剤の成分が健康や環境に影響を及ぼす危険性があるとして、使用禁止となっているためです。
例えば、1950年代に主流だった「クロルデン」という有機塩素系の薬剤は1986年以降に、またその後よく使われるようになった「クロルピリホス」という有機リン系の薬剤は2003年に、それぞれ使用禁止となっています。
これらはいずれもにおいが強く、長期間残るなど、その点も問題となっていました。
このような背景から、薬剤の開発が進み、現在ではにおいの少ない安全なものが普及しているのです。
なお、シロアリ駆除薬剤の安全性に関する詳しい内容は、以下の記事を参考にしてください。
経験や知識が浅い業者は対策が十分でないことも
経験や知識が浅い業者にシロアリ駆除を依頼すると、においなどの対策が十分に行われず、期待する効果が得られないおそれがあります。
というのも、シロアリ駆除で十分な効果を発揮するには高度な専門性が求められるものの、公式な免許は必要とされておらず、経験や知識に関係なく行えてしまうことがその理由です。
そのため、必要なにおい対策を講じなかったり、または用法や容量を誤って施工されたりすると、問題が生じる可能性もあるでしょう。
市販の薬剤を使うとにおいが生じることも
家庭によっては、ホームセンターなどで販売されている薬剤を使い、シロアリ駆除を自分で行うケースが時折見られます。
しかし、市販の薬剤にも用法や容量が定められており、一般の人がこれを守って駆除することはそれほど簡単ではありません。
例えば、床下の面積に対し、必要以上の薬剤を使ってしまった場合、においの原因となることがあります。
また、におい以外の市販の薬剤の問題点として、目の前にいるシロアリに対しては一定の効果があるとしても、巣にいる仲間を駆除することは難しいという点が挙げられます。
つまり、駆除の効果はきわめて限定的であり、しかも、その後の駆除に支障をきたす可能性もあるのです。
よって、シロアリを見つけた場合は、速やかに専門業者へ調査を依頼することをおすすめいたします。
なお、シロアリを見つけたときの対処法については、以下の記事を参考にしてください。
シロアリ駆除の効果的なにおい対策
シロアリ駆除を行う際、においに不安を感じる場合は、しっかりと対策することが重要です。
おもなにおい対策について、簡単にご紹介いたします。
信頼できる専門業者へ依頼する
シロアリ駆除のにおいに不安がある場合は、自分で行わず、信頼できる専門業者へ依頼することが最も効果的な対策となります。
経験と知識が豊富な専門業者が適切に行うシロアリ駆除は、施工後ににおいが大きな問題となることはほとんどありません。
なぜなら、薬剤の進歩によりにおいだけでなく安全性の高いものを使っていることや、施工前の説明と施工時の養生をしっかりと行っているためです。
そのため、シロアリ駆除後においても、通常通りの生活を送っていただけます。
信頼できるシロアリ駆除の専門業者を選ぶポイントとして、とくに明確な基準となるのは、「公益社団法人日本しろあり対策協会」の登録業者であることです。
「公益社団法人日本しろあり対策協会」では、会員に対して、講習会の実施や「防除施工士」の検定、登録などの活動を行っています。
つまり、「公益社団法人日本しろあり対策協会」の登録業者は、専門的な知識と安全な薬剤を用いた適切な施工が行える専門業者であると判断できるのです。
なお、その他シロアリ駆除の専門業者を選ぶためのポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
ベイト工法で行う
プロの業者が行うシロアリ駆除でにおいが問題となることはほとんどありません。
しかし、それでも不安がある場合は、より安全性の高いベイト工法で行うことも可能です。
ベイト工法は、建物の外部に設置する方法であり、ベイト剤についてもにおいを心配する必要がありません。
薬剤散布のような即効性は期待できませんが、薬剤によるシロアリ駆除にはどうしても抵抗があるというケースでは適した方法となります。
なお、「ベイト工法」に関する詳しい内容は、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
シロアリ駆除を行う際、場合によってはにおいに関する問題が生じることがあります。
しかし、専門的な知識と豊富な経験を有するプロの業者が適切に行うシロアリ駆除において、においにが大きな問題となることはほとんどありません。
そのため、においや安全性に不安がある場合は、信頼できる専門業者へ依頼することをおすすめいたします。
ヤマト産業は、「公益社団法人日本しろあり対策協会」の登録業者であり、認定薬剤を用いて安全に施工を行っています。
シロアリ対策を検討している方は、どのような些細なことでも遠慮なくお問い合わせください。